株2chまとめ
1: 海江田三郎 ★ 2017/02/08(水) 17:48:49.70 ID:CAP_USER http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20170205/dms1702051000006-n1.htm
三菱重工業は先月23日、子会社の三菱航空機が開発を進めている国産初のジェット旅客機「MRJ」(三菱リージョナルジェット)の量産1号機の納入時期を、 これまでの2018年半ばから2年延期し、20年半ばにすると発表した。
従来の設計では「型式証明」(航空当局による機体の設計安全認証)の取得が日米とも難しくなり、機体の改修などに時間がかかるからだという。
これで5回目の納入延期。これにより、現在3000億円規模と想定している開発費は、4000億から5000億円に膨らむ見通しだ。
これに伴い、三菱航空機の森本浩通社長は3月31日付で退任。後任に三菱重工の水谷久和常務が就く「一新」人事が2日発表された。
この件について、私が学長を務める「ビジネス・ブレークスルー大学」の大学院生から、「学長の予想通り、再度の納入延期になった。
当初は09年に型式証明を取得して納入を想定していたため、これで10年以上の順延。『やめる』という判断はできないのか」などの意見が寄せられた。
多くの賢明な人は、こう考えている。私も「続ける」というオプションは、もうないだろうと思う。
ただ、経済産業省にもメンツがある。「ここでやめてしまうと、日本で永遠に航空機の開発はできなくなる」と言ってくるだろう。
今回の延期の理由として挙げられたのは、一部装備品の配置の変更と、電気配線の安全基準を満たす設計への見直しだ。MRJは部品が 100万点あって、これまでにも多くの部分に問題が発見されている。この100万点すべてを完璧にするというのは難しい。
三菱重工の宮永俊一社長は「開発前に難しさをもう少し勉強すべきだった。情報収集やリスク分析が足りなかった」と反省の言葉を述べた。
だが、もともと飛行機とはそういうものだ。旅客機を作るうえでの基本的なところがまったくできていなかった、と認めたことになる。
今後、審査の厳しいFAA(アメリカ連邦航空局)の型式証明を取得するには、約2500時間もの飛行試験を繰り返し、 さまざまな条件の下で安定した飛行ができるか確認しなくてはならない。中国やロシアでも同じクラスの旅客機を作っているが、 国内だけを飛ばす場合にはFAAの認可は要らない。一方、アメリカにも売ってしまっているMRJではそういうわけにはいかない。
株主総会などにおいては、「違約金などの追加コストが発生しても、やめるというオプションはないのか?」 「継続する場合のリスクと比べてどうなのだ?」と迫られるのではないだろうか?
「MRJを受注する」と言っている全日本空輸や日本航空も、経産省の手前、言っていただけで、「やめました」となったらホッとするのではないだろうか。
特に全日空はボーイング787の初号機を買って電池が発火するなどのトラブルに見舞われて痛い目に遭っている。
難産した国産機を、という意識は少ないと思われる。代わりに、小型旅客機市場で圧倒的なシェアを持つ ブラジルのエンブラエル社やカナダのボンバルディア社から買う、とあっさり乗り換えるのではないだろうか。
設計変更や部品調達の遅れから、初飛行も当初の計画より4年以上遅れた。MRJには早いうちから事業化したエンジンなどの 優位性もなくなっている。たぶん、このままでは着地できないのではないかと思う。
■ビジネス・ブレークスルー(スカパー!557チャンネル)の番組「大前研一ライブ」から抜粋
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【【航空】MRJ開発、納入延期で膨らむ開発費に「やめる」選択肢はないのか】の続きを読む
三菱重工業は先月23日、子会社の三菱航空機が開発を進めている国産初のジェット旅客機「MRJ」(三菱リージョナルジェット)の量産1号機の納入時期を、 これまでの2018年半ばから2年延期し、20年半ばにすると発表した。
従来の設計では「型式証明」(航空当局による機体の設計安全認証)の取得が日米とも難しくなり、機体の改修などに時間がかかるからだという。
これで5回目の納入延期。これにより、現在3000億円規模と想定している開発費は、4000億から5000億円に膨らむ見通しだ。
これに伴い、三菱航空機の森本浩通社長は3月31日付で退任。後任に三菱重工の水谷久和常務が就く「一新」人事が2日発表された。
この件について、私が学長を務める「ビジネス・ブレークスルー大学」の大学院生から、「学長の予想通り、再度の納入延期になった。
当初は09年に型式証明を取得して納入を想定していたため、これで10年以上の順延。『やめる』という判断はできないのか」などの意見が寄せられた。
多くの賢明な人は、こう考えている。私も「続ける」というオプションは、もうないだろうと思う。
ただ、経済産業省にもメンツがある。「ここでやめてしまうと、日本で永遠に航空機の開発はできなくなる」と言ってくるだろう。
今回の延期の理由として挙げられたのは、一部装備品の配置の変更と、電気配線の安全基準を満たす設計への見直しだ。MRJは部品が 100万点あって、これまでにも多くの部分に問題が発見されている。この100万点すべてを完璧にするというのは難しい。
三菱重工の宮永俊一社長は「開発前に難しさをもう少し勉強すべきだった。情報収集やリスク分析が足りなかった」と反省の言葉を述べた。
だが、もともと飛行機とはそういうものだ。旅客機を作るうえでの基本的なところがまったくできていなかった、と認めたことになる。
今後、審査の厳しいFAA(アメリカ連邦航空局)の型式証明を取得するには、約2500時間もの飛行試験を繰り返し、 さまざまな条件の下で安定した飛行ができるか確認しなくてはならない。中国やロシアでも同じクラスの旅客機を作っているが、 国内だけを飛ばす場合にはFAAの認可は要らない。一方、アメリカにも売ってしまっているMRJではそういうわけにはいかない。
株主総会などにおいては、「違約金などの追加コストが発生しても、やめるというオプションはないのか?」 「継続する場合のリスクと比べてどうなのだ?」と迫られるのではないだろうか?
「MRJを受注する」と言っている全日本空輸や日本航空も、経産省の手前、言っていただけで、「やめました」となったらホッとするのではないだろうか。
特に全日空はボーイング787の初号機を買って電池が発火するなどのトラブルに見舞われて痛い目に遭っている。
難産した国産機を、という意識は少ないと思われる。代わりに、小型旅客機市場で圧倒的なシェアを持つ ブラジルのエンブラエル社やカナダのボンバルディア社から買う、とあっさり乗り換えるのではないだろうか。
設計変更や部品調達の遅れから、初飛行も当初の計画より4年以上遅れた。MRJには早いうちから事業化したエンジンなどの 優位性もなくなっている。たぶん、このままでは着地できないのではないかと思う。
■ビジネス・ブレークスルー(スカパー!557チャンネル)の番組「大前研一ライブ」から抜粋